◆◇◆
目が覚めたらそこには村の景色が広がっていた…。
なんてことはなくて、いつも通りの見慣れた天井だった。
村に戻りたいのかな…私は。
村の夢を見たり…。
「美夜!よかった。目覚めたか」
ベッドの近くに座っているのは晴流。
…なんで晴流が……?
そういや私…輝嵐の倉庫で倒れたんだ…。
記憶が蘇ると共に襲いくる激しい痛み。
右腕を見ると真っ赤に染まった包帯が巻いてあった。
「そうだ…。山下さんは無事…?」
私の記憶では山下さんのことは解放することができてた。
意識が朦朧としてたみたいで断片的にしか覚えてないんだけど…。
「あぁ。美夜のおかげで無事だった。けど、美夜は無茶しすぎ」