コウちゃんが遠い。


「私、言ったよね!?5年前の花火大会の日!コウちゃんの居場所になるって!!4年前の夏休み、約束したじゃん!ずっと一緒にいようって!!」


なのに…遠い。


コウちゃんが遠い。


「その場の流れの口約束だろ。信じてる方がバカなんだよ」


……っ。


「私がどんな思いして村で生活してたと思う…?大好きな人が消えたんだよ…!!突然!!何も言わずに!どんな苦しい思いしたと思う…!?」


もう、言いたいことがわからない。


だけど口から言葉が次々溢れてくる。


「なんで相談してくれなかったの…?私、そんなに頼りなかった…!?教えてよ…っ!!何があったのか!!」


あの日の思い出が蘇る。


コウちゃんが消えた日の思い出、その前夜の思い出が。