「…俺、元々青龍に属してたから。今の青龍とも交流があるんだよ」


え…。


晴流も暴走族に所属してたんだ。


一人で暴れてたのかとばかり思ってた。


「んなことより山下蘭を助けに行く。今日はもう店閉めるから美夜は帰っといて」


タオルでシンク周りを拭きながら晴流が言った。


几帳面な晴流の性格が表れてる行動だけど、その動作は荒々しかった。


「私も行く」


人が拉致されてるかもしれないのに大人しく家に帰るわけにはいかない。


「けど、朝香だっているはずだ。いいのか?」


そんなこと言ってる場合じゃない。


私は輝嵐の姫だし、頑張るって決めたんだ。


今頑張らなくてどうする。