あの日のキミが好き~True Love~


◆◇◆

「ねぇコウちゃん。浴衣、似合ってる?」


高台にある神社で出店が出てるみたいだから、私たち二人はそこに向かって歩いてる。


その道中、何度もコウちゃんに浴衣姿を披露してる。


くるんっと1回転してポーズ決めたりして。


「似合ってるって」


この度にそう答えてくれる優しいコウちゃん。


私たちが歩いてる間も花火は絶えず打ち上げられてる。


「美夜ー!」


神社の階段を上ってると、上から大声で名前を呼ばれた。


見上げるとピンクの浴衣を着た優菜が手を振っていた。


「優菜ーっ!」


久しぶりに会えて嬉しくて、下駄をはいてることを忘れて駆け出してしまう。