何に対して怒ってるの…?


私、何もしてないはずだよ…。


「清龍総長…芦川輝(あしかわてる)」


聖輝がボソッと言った。


オーラがドス黒く怖くて聖輝を見ることができない。


「知ってんだろ、彩夏」


唯は、穏やかな口調のまま、目の奥を冷たく光らせた。


「知らない…。ホントに知らない…」


芦川輝なんて聞いたことない…。


「じゃあこれはなんだ」


景がテーブルに写真をバラまいた。


「何…これ……」


私と芦川輝らしき人とのベッド上の写真だった。


「裏切り者決定」


景が不気味に口角を上げた。