「……別に断ってくれても全然いいけど…」


聖輝にしては珍しく歯切れが悪い話し方。


そんなに頼みにくいことなのかな…。


「俺の彼女になってほしい」


……え?


…彼…女…って?


恋人ってこと?


聖輝と私が……?


「…冗談で言ってるわけじゃないよね…?」


私の人生にこんな幸せなことが起きていいんだろうか。


好きな人に告白されるなんて、そんなことが私の人生にあっていいんだろうか。


「本気。じゃあ考えといて。風呂入ってくる」


聖輝はそう言って私の返事を聞かずにお風呂へ直行してしまった。


…私の答えは決まってるのに。