あの日のキミが好き~True Love~

「聖輝くんって、気分屋なところあったでしょ?だからまた突然戻ってくるかもしれない」


戻ってくる…のかな。


コウちゃんは…。


もし何か耐えられないほどツラいことがあったとしたら…もう戻ってこないんじゃないかな……。


「もしそうなったときに、美夜がこんな状況だったら聖輝くんどう思う?……きっと自分を責める。美夜は聖輝くんにそんなことしてほしくないでしょ…?」


……。


「試しに学校おいでよ。1度くらい学校で会おうよ」


二人が立ち上がる音がした。


「じゃあ帰るね」


「明日、待ってる」


二人はそう言い残して、帰ってしまった。


「……ズルいよ…」


コウちゃんの名前出されたら…行かざるを得ないじゃん…。


もしコウちゃんが戻ってきたときのために……。


ちゃんと笑って過ごさなきゃダメなんだね…。


私に…できるかな…。


できるのかな……。


コウちゃんを失ったこの世界で…。