当然会ったこともない。


ちなみにおばあちゃんは早くに亡くなったみたいだ。


「私、皆と一緒に卒業したかった」


元いた小学校ではたくさんの友達に恵まれて、すごくすごく楽しかった。


なのにこんなド田舎…。


「おじいちゃんの容態がよくないの。お母さんしか面倒みれる人がいないんだから、仕方ないの。美夜には悪いことしたと思ってる」


運転しながら懸命に私を諭そうとするお母さん。


「…私は向こうに残りたかった」


「そうねぇ…。戻れるようになったら戻ろう?」


それは、おじいちゃんが死んだらって意味なのかな。


おじいちゃんの死待ち…か。


「あっ…」