「コウちゃーんっ起きてよー」


小学校生活最後の夏休みは中盤に差し掛かってる。


コウちゃんは相変わらず白咲家でぐうたら生活を送ってる。


「自由研究、手伝ってよ」


縁側に座布団を枕代わりにして横になってるコウちゃんを揺さぶって無理やり起こす。


チリンチリンと時折風鈴が鳴って、暑さを和らげてくれている。


「よくこんな暑いところで寝れるねー」


村の夏は東京の夏より遥かに暑い。


死んでしまうかと思うくらい暑い。


エアコンがないってのも原因の1つだろーなぁ。


「俺は慣れてるから。美夜は気をつけろよ?熱中症とか」