一昨日、旅行から帰ってきた。


最後の最後で泣きそうになるなんて、情けないよね。


晴流にも気を遣わせちゃったし…。


結局あのあと私は何事もなかったかのように振る舞ったけど、どこかギクシャクした雰囲気のまま帰宅することになってしまった。


「晴流ー。ごめんね?最後、楽しかった雰囲気壊しちゃって」


喫茶店のいつもの席で晴流に話しかける。


「気にしなくていーよ。充分楽しかったから」


晴流はそう言いながらミルクティを出してくれた。


「ココアがよかった」


「ミルクティが余ってるからしょーがないだろ」


ま、売り物をタダで飲ませてくれてるだけありがたいよね。