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ピーンポーン


夏休みに入り、7月の最後の週に突入した。


何度か倉庫に行ったけど、コウちゃんとは1度も会えなかった。


それで毎回ホッとしてる私もいる。


「はーい」


玄関扉を開けた瞬間ムワッとした熱気を肌で感じる。


「晴流…。久しぶり」


お隣さんの晴流だった。


喫茶店に行かなくなったから晴流に会うこともなくなって、かなりお久しぶりだ。


「久しぶり」


「外暑いから入って」


晴流を部屋に招き入れ、リビングのソファに座ってもらう。


「お茶しかないや。いつもいろいろ出してくれてるのにごめんね」


申し訳なくなりながらお茶を運んで、晴流の隣に座る。