なんでこんなにつらいの…っ?


「好きって感情なんて消えればいいのにね…」


そしたらつらくないのに…。


こんなにつらいなら恋なんてしたくないよ…っ。


「…美夜…」


そっと目の前に差し出されたタオル。


「…ありがと……ごめんね、泣いてばかりで…」


タオルで涙を拭う。


「こんなことになるなら、あの村に残れば良かったな…」


村にはホントに何もない。


だけど、争いだってないんだ。


平和。


あの頃は平和だった。


優しいコウちゃんがいたあの頃は…。


ちょっと他の女の子に嫉妬したりすることもあったけど、楽しかった。


「あの頃に戻りたい……っ」