ちなみに、晴香は1年前に転属した人の穴埋めとして回され、阿波野は一ヶ月前に助っ人として、この第二グループに所属している。

実際に志願して入ったのは、入隊当時から所属している浅木、そして都警のセキュリティ部門から転属してきた山田だけだ。


なので晴香は、本庁…都警庁舎という名の銀色のビルに行くのはちょっと苦手だった。



午後、本庁の一番小さいミーティングルームに晴香達は通された。

窓が無く、机のど真中の円形テーブルに椅子が4脚。
内2脚には、すでにスーツ姿の男が2人座っていた。


1人は、浅黒くがっちりとしたスポーツ刈りの男。

もう1人は、右に流したショートヘアの痩せた男。


2人は、ジロリと晴香の方を見る。
何となく品定めしているような視線だ…と晴香は感じた。