「はあっ?!どうなってんだよ!」

苛立ちを隠せぬ様子で、河内はケータイをベッドに叩きつけた。
普段つるんでいる仲間との連絡が、全く取れなくなったのだ。


河内は口よりも手が出るのが早い。
しかも、しょうもない理由がほとんどだ。

先日、駐車場の車輪止めに腰かけてる時に、ヒョロヒョロの青年が顔を真っ赤にして注意してきた。
ウザくて、顔に拳をめり込ませてたら、顔が血で更に赤く染まった。

コンビニでレジを打つ外国人留学生の訛りがムカついた。
プラスチック製の募金箱のかどで殴りつけた。


とにかく河内は、自分を不快にさせるものが気に入らなかった。