便利さの追求は、常にヒトの社会と機械との距離を詰めることによって生まれてきた。
より便利な生活を送るために。
より身近に機械を扱うために。

ボタン一つで暖もとれるし、美味しいご飯だって炊き上がる。
小学生でも簡単にかけられる電話なんて、果たしてグラハム・ベルは想像したのだろうか?

ヒトに近づいた機械はその産物として新たな社会を構築し始める。
機械同士のネットワークによる社会。
つまりインターネットによる仮想空間の構築である。



自由に表現できる自らの分身、アバター

仮想空間上で流通する、バーチャルマネー

繋がりを求めて集う、コミュニティetc……

例外なく、機械の社会である仮想空間は、ヒトの社会に一歩一歩近づき始めている。



これは、ヒトの社会と機械の社会が限りなく
100%に近い割合で融合した世界での話。



世界はひどく自由奔放に展開する。

限りない広さと、混沌を携えて。