私も諦めて横になるが、いつもと違う大王との距離が寂しさを募らせる。

「大王、お願いがあります。」

大王は答えない。

「寂しいので手を繋いでいただけませんか?」

大王は、目を開けた。

そのまま身を起こして、上から私を見つめる。

「アヤ… 」

大王は、私の名を呼んで、口づける。

何度も何度も。
私がここにいる事を確かめるように。

「アヤ、お前はいつも俺を惑わせる。
お前の言葉ひとつで、喜びもすれば悲しみも
する。
だが、どんな苦しい思いをしても、
お前を手放す事はできないんだ。
例え、お前がどんなにそれを望んでも、
それだけは叶えてやれない。
すまない。」

そう言って、大王は私を抱きしめた。



「大王…
勘違いされてませんか?」