大王(おおきみ)に求愛された機織り娘

「ん…、大王、約束でございます。
ん…ふ…、それ…以上は…」

大王の口づけに息を乱されながらも告げると、胸元の襟の陰を少し強く吸い上げた。

「ふふ…、アヤがここまで許してくれた印だ。
続きは、またにしよう。」

大王は、再び唇に口づけて、私を抱きしめると、そのまま朝まで眠らせてくれた。


翌朝。

私は大王の口づけで目覚める。

「おはようございます。」

「おはよう、アヤ。」

大王は、手の甲で私の頬をそっと撫でる。

「アヤが愛しい。
アヤだけが愛しい。
アヤは永遠(とわ)に俺のものだ。」

「大王………」

私は答えられずに、目を伏せた。



ハヤ、私は大王をお慕いしてもいいの?

ハヤは、まだ、私の事を想ってくれている?

私はまだ、ハヤの事を想ってる?