「気もちはわかるよ。きっとあなた達は他の誰よりも気を遣って生活できるでしょうね。そして、ちーちゃんと琉君であれば、お互いを高め合う、いい恋愛ができるはず。……ただしそれは、ちしま学園を出てからの話なの」
「……穂香先生、わたし、ちしま学園を早く出たいよ。でも、行くところがないの。ここがわたしの『家』だから。わたしの本当の家に戻ったら、わたし、もしかしたら、おばあちゃんやみさちゃんを傷つけてしまうかも知れない」
「ちーちゃんはあの家に戻る必要はないし、戻りたくないというのであれば、無理する必要もないの」
「だけど、それだとわたし達、引き離されちゃうんでしょう?」
学園から持ってきた、一番お気に入りのパジャマに、涙の滴が落ちた。
やっぱり、わたしは穂香先生を困らせてしまっている。
せっかくお家に呼んでくれたのに、どうしてこうなってしまったんだろう。
おそらく、穂香先生も色々言葉を選んでくれているのだと思う。
「あのね【陽平さんと結婚した、まほとひなたのママ】としては、ちーちゃんと琉君の今後を大事に見守っていきたいと思っている」
「え?」
「私を幸せにしてくれたちーちゃんを応援したいって考えることは、当たり前でしょう」
以外な言葉に、驚いて穂香先生の顔を見た。



