「そうだな……私だったら、どんなに大変でも、自分が絶対になりたい職業に直結する学校で、受かる見込みがあるのならば、チャレンジするだろうな。そして、自分の力で大学へ進学する」
「どうやって?」
「その前に、考えることがあるだろう。琉輝、将来何になりたいんだ?」
二人の話があまりにも緊迫していたので、わたしも勉強どころじゃなくなった。
この場でも空気になることを求められているような気がして、わたしは息をひそめる。
「金がしっかり稼げる仕事に就きたい。できれば理系の。俺、文系苦手だし、多分理系の方が向いてる。顔も見たくないけど、親父はバリバリの理系でポスドクだったって聞いた」
「なるほどな……。理系で稼げる仕事のトップは、やっぱり医者だろうな。次にパイロット。あとは建築家や薬剤師も手に職って感じでいいと思う」
「それじゃあ、やっぱり医者かな。医者になるなら小児科がいい。俺みたいな子が病院に来たら、すぐに虐待だって警察に通報するんだ。少しでも早く毒親から救ってやれるように……」



