それから何年か経って、数人の家族が現れた。

某市から旅行に来て折角ならここも見ていこうと探検していたら私達を見つけたらしい。

最初は“日本にもストリート・チルドレン“がいるんだと言って驚いていたが、

折角なら引き取ろうと言って誰を引き取るか考え始めた。

ふと、1番背の低い(私よりは高い)子が私の方を見た。

「…お母さん、あたし、あの子がいい。」

私を指さして言った。

「…え」

あまりの驚きに声が出た。

その時の光景は今でも鮮明に覚えている。