パシュッ―
気持ちの良い音が聞えグランドをみた。

「‥‥‥‥新藤くん」


更に体温が上昇したのがわかった。
1週間前にみたこの光景。
ドキドキ‥鼓動も速くなり、息切れすらする。


ふと、新藤くんが顔をあげた。
私がみてるのに気づいたのかな⁉
こ、声かけた方がいいのかな⁉



だけど、次の瞬間冷たい風を感じた。



「はーる‼」


タオルを持って彼に近づいたのは、
この学校で一番モテると言われている子だった。


「夏歌」
そう微笑んだ君の顔は、
優しくて温かくてすぐに気づいた。


私は君の視線の真ん中には入れないだろうって。