「MIMIちゃんはね、今日のドタキャンもそうだけど仕事の態度がすごく悪いの。
前にも似たようなことが何度かあったしね。
元々、いい噂聞かないしね。
大して可愛くないし、父親が事務所の役員である意味、裏口入所だよね。
スタッフへの態度も最悪。
でもお偉いさんにはずっとニコニコしてるし、事務所からもプッシュされてるから仕事は多いんだよね。」
佐々木さんの口から零れる愚痴に私はちょっと笑う。
「まあ私は小夜ちゃんに変わって大満足!って感じだし。
小夜ちゃんの方が可愛いしスタイルいいし、何よりメイクしがいがあるしね〜」
そう言いながら鏡の中の私と対峙し、メイクの仕上がりを確認する。
「完璧!予定よりナチュラルになったけど、小夜ちゃんの透明感を際立たせられたし、グッドでしょ!」



