平然を装ってるけど、明らかに何かを抑えてる。
「…クスッ」
「い、今お前笑っただろ!?」
私は思わず立ち上がって結城を睨めつける。
「いや…意外だなって思っただけ。
言われてみれば顔似てるしね。」
私たちがこんな会話をしてると姉ちゃんがペットボトルの紅茶2本を持ってやってきた。
「あれ、玲於君。小夜と知り合い?」
少し目を見開きながら言う姉ちゃん。
「クラスが一緒なんです。
いつもお世話になってます。」
「お世話した覚えはない。」
私はそっぽを向いた。
「はい、小夜ちゃん。
私はこれから少し休憩。後で玲於君と撮影だから。
まあ玲於君と知り合いみたいだし、ここにいなよ。」
そう言って姉ちゃんはスタジオを出ていった。



