輝きに満ちた世界で



コンコン、と2回ドアをノックする。



すると結城が無言で迎え入れてくれた。



「座って。」



私は言われた通りに適当な椅子に座った。
そっと後ろから声をかけられた。



「小夜。」



突然名前で呼ばれ、ビクッとした肩を後ろから抱き締められた。



「小夜。」



また呼ばれた名前。





正直今まで嫌いだった。

でもこんなに大切に呼んでもらえている、それが幸せだった。



「大切にする。

絶対に守る。

離さないから。」



ゆっくり言う結城に私は小さく頷いた。



「愛してるよ、小夜。」



本当に結城かと疑いたくなるぐらい甘いその言葉に私は思わず俯いた。



「ゆう「名前で呼んで?」



そう言われて少し考えた。



確かに付き合ってる男女が名字で呼んでるなんてのは不思議な話だ。



それに星羅さんだって結城だ。



「玲於...」



小さく呟くように名前を呼んだ。