「ホント、昨日今日で心臓破裂するかと思った...
突然行方不明になって。
奏が駆け込んできて状況を知った時には本当に焦ったんだからな。
奏を守って自分が危険な目に遭うなんて普通ありえないから。
それにそっちから告白された時には俺の立場がなくなったし。
でも、今俺の腕の中にいることが嬉しくて嬉しくてしょうがないんだよ。」
その言葉を聞いた私の顔は自分でもわかるほど熱くなる。
「そろそろ甘い雰囲気やめてください。
ここはバックヤードであって2人だけじゃないんだから。」
星羅さんがそう言った瞬間に私は姉ちゃんたちがいることを思い出してパッと離れた。
「すいません...」
私が小さく呟くとその場に残っていた4人が大笑いする。
「さ!着替えて打ち上げ行くよ!
準備終わったら通用口ね。」
姉ちゃんが笑いながら私たちを控え室の方に促す。
「通用口行く前に俺の控え室寄って。
渡したいものがある。」
私はそう言われて手に持っていた封筒を少し握って頷いた。



