輝きに満ちた世界で



昨日の興奮が冷めきらない翌朝。
今朝のエンタメニュースは荒れていた。



なぜなら今日の未明に事務所が書類をメディアに送ったから。



『今回の当事務所所属のモデル結城玲於、小町の報道につきまして。



今回報道された二人の関係はAutumn Collectionでランウェイを歩く際、恋人同士役である二人の役作りを兼ねていました。



今回報道された二人は恋愛関係はなく、報道は事実無根であります。



今回、多くの皆様に多大なるご迷惑とご心配をかけましたことを心よりお詫び申し上げます。』



テレビのナレーションがFAXされた文章の要約を読み上げた。



この話題もきっと数日もすればすぐにこの騒動も収まる。



もちろん、学校でも今朝はその話ばかりだった。



「なんだ〜びっくりしたよ。
そういうことだったんだね〜。」



「ごめんね、黙ってて。
小町とはいい仕事仲間だから。」



クラスメートの女子に向けられた結城の言葉に私の胸は痛みを感じた。