そこに髪の毛がベリーショートの「ゆいちゃん」がいた。



その頃の私は【女の子は髪が長いのが良い】と祖母のことばを鵜呑みにしていたので、ゆいちゃんのことが好きではなかった。



「お教室まで手を繋いでいかない?」



「……。」
私は後ろに手を組んで、ぷいと横を向いてしまった。



それを見た担任の先生は
「仲良くできない子はさくら組さんにいりません。」

二階にある教室に上がる階段の戸を閉め、私を下駄箱の前に取り残した。

これが転入1週間で起きた話。