星の数ほどある照明が皆を照らし、飛び散る汗がキラキラ輝く。
ドキドキハラハラ、笑って泣いて皆の輝きがステージの上で一つになる。

歓声と拍手がいつまでも止まらなかった。
舞音はステージの横から会場が一体になった達成感を噛みしめている。
銀河鉄道で皆で作ったショーをするという夢が遂に叶ったのだ。


全てのショーが終わってから、パフォーマンスをしていた皆と客送りにロビーに出る。
真っ先に駆け寄ってきたのは美来だった。

「お姉ちゃん!」

「美来ちゃん。見にきてくれてありがとうね。」

「このショーお姉ちゃんが考えたんだよね!すごく凄かった!」

小さな体でなんとか興奮を伝えようとする姿が愛らしくて思わず頬が緩んだ。
でも、と続ける美来に舞音はしゃがみ込んでどうしたの?と尋ねる。

「美来、お姉ちゃんも出ると思ってた。ずっとずっと楽しみにしてたから、だから次はお姉ちゃんが踊る所見たいなぁ。」

舞音は声が出なかった。
無邪気な笑顔で去ってく美来に呆然と手を振ることしか出来なかった。


銀河鉄道でパフォーマンスをする。
今日のパフォーマンスは誰の夢?皆の夢だ。舞音の夢ではない。
舞音はまだ何者にもなっていないのだ。

確かに演出を考えたりショーを作るのには携わった。
しかし、ただそれだけである。
自分がパフォーマーにならなければ意味は無いのだ。


「無事成功して良かったですね。」

汗を流しながら街道が寄ってきた。

「そうですね。でも、ここからがスタートです。新しい夢ができました。」


銀河鉄道に乗り続ける切符は常に新しい夢を見続けられるものにのみ____。

「次のショーは私も出ます!」