「…っなんでも、ない…」




社長室に向かうと、頭を抱えた夜さんと背中をさする稜真さんがいた。





「なんでもないわけないでしょう!あの声…」








声…?





社長室から俺の部屋は遠いから聞こえなかったのか…。









「どうしたの?稜真!」







それからみんな稜真さんの声を聞き、社長室に集まった。









「なんでもないから…みんな、早く寝ないと明日も依頼が「社長!」







稜真さんは、つらつらと話していく夜さんの言葉を遮るように机を叩いた。








「一体どうしたんですか…」







眉を寄せたその顔は、心底心配しているようだった。