「やっと、死ねる…」 ビルの屋上にたった私は、下を見た。 紅月は喋らない。…もう助けないだろう。 それでいい、それを望んだのだから。 「憎い…」 最後の最後まで憎悪は増すばかりだった。 ─つまらない人生だった…。