臥薪嘗胆の主




「…楼。」






「は、はい…」




俺の名前を呼び、紫水さんははえている花をちぎった。








「龍神と楼はもう契約を結んだ。…解かれることは無い。」






契約を…?








「…名前、呼んだでしょ。“緋雨”って。」








確かに…でもあれは夢だと思っていたのに。











「夜さんは…いつだって、俺たちを救ってくれた。憎いやつを………殺そうとした俺も救われた。」








「殺そうと…?」