そしてその日俺達は、どうやって帰ったかすらも忘れるほど夜さんの現実を受け止められないでいた。 「…誰か来た。」 紫水さんが本を読む手を止め、玄関に向かう。 モニターを覗いた俺と稜真さんは当然、驚いた。 だってこの人は… 「夜さんの龍神…?」 昼間見た、あの龍神なのだから。 「え、てことはしゃちょーも?」 千流さんは期待したけど、きっと夜さんはいない。 「…社長は?」 社内に迎えて、稜真さんが早速質問をした。