そのとき、
「……おい、揃ってるか」
そんな声と共に僕たちの部屋に漆黒の彼が入ってきた。
「総長!」
我らが『陽炎』の総長・理斗だ。
総長である理斗が大好きな虎太郎……コタは、すぐに理斗に駆け寄る。
理斗は僕と同じ3年生。
この『陽炎』の総長で、この街で理斗に敵う人はまずいないと思う。
かっこよくて、背も高くて、喧嘩も強いし。
おまけにでっかい会社の社長の息子ときたら、
もうすべてのステータスがMAX。
こんなに、僕たちの『陽炎』の総長に似合う人なんていない。
「よう、コタ。お前また髪染めたか?」
「いや、染めてへんわ! 適当に言っとるやろ」
「あー、」
「なんで適当なこと言うねん」
「妹が、些細な変化にも気づけって朝いっててな……」
それ、絶対彼女の、とかいう話でしょ。
「せや総長! 透真の様子おかしいねん」
「ほっといてって言ったじゃん……」
ほっといてとは言ってないけどそれっぽいことは言ってた。
……にも関わらず、
「総長、透真何があったか聞いてくれん?」
「……任せろ」
……コタは自分が気になって仕方ないだけだと思うんだけど。
本当に心配してる?


