そうは言っても、女子ってここで、
そんなことできない、とか言うんだろうな。
「まぁ冗談だけど……」
ソファに寝転がってた身体を起こした。
きっと彼女はまだ僕が捨てていいと言ったクマをもって、僕の前にいると思ったから。
けれど、
「え……?」
そんな僕が見たのは、クマをつまんで、ゴミ箱に捨てようとしている彼女だった。
「あ……、危なかった。冗談なんですね」
そう言って捨てようとしていたクマをゴミ箱から遠ざける。
え、今本当に捨てようとした……?
いや、確かに捨てていいって言ったけど。
それに僕、自分で言うのもなんだけど『陽炎』の副総長だよ……?
怖がるにしても、そんな僕のものなんて捨てられないだろうし、慕ってたとしたらそのクマ、持ち帰ってるだろうし。
女子なら、尚更。
「えっと……じゃあこのクマ、お返ししますね……?」
そう言って僕に近づくと、クマのストラップを差し出してきた。


