「うるさい天堂」
「お前らしいよ。」
「こいつを風呂に入れる。
用意してくれ」
〜〜〜
SIDE 黒犬
チャプン
温かい
はっ…
広い風呂
辺りを見渡す
「目を覚ましたか」
ー和服姿の若い男
「お前…」
風呂から上がろうとした
「まだ入ってろ…」
首を掴まれまた風呂に入れられる
「何か聞きたそうな目だな…
なんだ…?」
「お前なんで俺を殺さない…」
「殺す?
殺してほしいのか…?」
男は驚いた顔をした
「じゃあなんで俺を捕まえた。」
うーん
と彼は少し考え込んだ
「犬が欲しかったんだ。
俺に服従する咬まない犬がな。」
「俺に犬になれってか。」
はっ
笑いがこみ上げてきた
男の目は至って真剣だ
「なるか?」
「嫌だと言ったら?」
「力で服従させるまでだ。」
「答えはNoだ。」
「そうか…
あくまで拒否するのだな。」
纏う空気が変わった
「ここじゃ戦いにくいだろう
着替えろ。」


