だけど、戸惑う私をよそに、一ノ瀬くんは女子の輪からサッと抜け出すと、すぐそばまでやって来る。
そして私の片腕をギュッと掴むと、女の子たちのほうに向きなおって。
「悪いけど俺、この子に用あるから帰るな。じゃあね」
なんて言いながら笑顔で手を振るものだから、当然だけど、女の子たちからブーイングが出た。
「えーっ!ちょっと待ってよ~」
「やだ~、その子誰なの?どういう関係?」
ますます気まずくて、顔を上げられない。
こんなのむしろ、私のほうがブーイングしたい気分なんだけど。
「ほら雪菜、行こ」
「えー、ちょっと……!」
なんだかよくわけが分からないまま、手を引かれ昇降口の外まで連れていかれる。
私は無理矢理振り切るわけにもいかなくて結局ついていってしまったけれど、内心困惑していた。
だって、いきなり待ち伏せしてたうえに、強引に連れ出すなんて。しかもファンの子たちの前で。
私、一緒に帰るなんて一言も言ってないのに。
そして私の片腕をギュッと掴むと、女の子たちのほうに向きなおって。
「悪いけど俺、この子に用あるから帰るな。じゃあね」
なんて言いながら笑顔で手を振るものだから、当然だけど、女の子たちからブーイングが出た。
「えーっ!ちょっと待ってよ~」
「やだ~、その子誰なの?どういう関係?」
ますます気まずくて、顔を上げられない。
こんなのむしろ、私のほうがブーイングしたい気分なんだけど。
「ほら雪菜、行こ」
「えー、ちょっと……!」
なんだかよくわけが分からないまま、手を引かれ昇降口の外まで連れていかれる。
私は無理矢理振り切るわけにもいかなくて結局ついていってしまったけれど、内心困惑していた。
だって、いきなり待ち伏せしてたうえに、強引に連れ出すなんて。しかもファンの子たちの前で。
私、一緒に帰るなんて一言も言ってないのに。