「えっ、可愛い~!しかも、スウィートベリーのやつじゃん!さすが彼方くん、女子力高いね~。センスいい!」


「ほ、ほんとだ。可愛い」


「いいなぁ~、イケメンからのプレゼント!私だったらもったいなくて使えないよ~。あ、なんか手紙も入ってるよ!」


「えっ?」


璃子はそのラッピング袋に手を突っ込むと、中から小さなメモ用紙を一枚取り出す。


そこには、先ほど言っていた通り、一ノ瀬くんの名前と連絡先が直筆で書かれていた。


電話番号に、メールアドレス、さらにはメッセージアプリのIDまで。


いいのかな、こんな個人情報を簡単に教えちゃって。


「きゃーっ!ほんとに連絡先教えてくれたんだ!いいなぁ!てか、彼方くんってこういう字書くんだね。なんか可愛い~」


……可愛い字、かぁ。言われてみれば。