「つ、付き合うなんてありえないよっ!あんなチャラい人、絶対に無理!」
思わず全力で拒否してしまった。
そんな私を見て、眉をひそめ、困った顔になる璃子。
「そうかなー?私はもったいないと思うけどなぁ。それでなくても、雪菜はもっと男の子と絡んだほうがいいよー。華の女子高生が恋愛しないなんてもったいないじゃん」
「でも……だからって、チャラ男は嫌」
「あちゃー。じゃあ、どんな人だったらいいのー?」
「……せ、誠実な人、かな」
「誠実ねぇ。でも、人は見た目によらないものだよ?」
璃子のその言葉に、思わず顔を上げる。
「うん。それは知ってる」
まったくもってそのとおりだとは思う。人は見た目じゃないってわかってる。
でもだからって、一ノ瀬くんと仲良くなれるかって言ったら無理だし、私はやっぱり今さら恋愛をしようとは思わない。
「とりあえず友達になるぐらい、いいと思うんだけどな~」



