私はちょっと渋い顔でステージを見つめながらも、彼方くんの本気のチャラ男演技に驚いていた。
確かに彼、演技をほめられたとは言っていたけれど、まさかこんなに役になりきってるなんて……。
どうやらこの王子、いろんな女の子を口説いてはポイする遊び人の役らしい。
これのどこが初恋のお話なんだろう。
その後もチャラい王子が何人もの姫たちを口説くシーンが続き……。
「大丈夫。本命はお前だけだから。愛してるよ」
「あの子は遊び。俺が本気で好きなのはお前だけだよ」
いろんな子に向かって歯の浮くようなセリフを吐く彼を目の前にして、ただの劇だと分かってるのに、なんだか複雑な気持ちになった。
もしかして彼方くん、私の前でもこんなふうに演技してただけだったのかな……なんて、そんなよからぬことを考えてしまう。
するとそこで、今度は場面は王子が仲のいい同い年の従弟と二人で部屋で語り合うシーンへと移り変わる。
アルト王子がマリアという隣国の超絶美人なお姫様とデートした自慢話を従弟に話し、それを聞いた彼が羨ましそうにしていたら、アルト王子が急にこんなことを言いだした。
「まぁ、ぶっちゃけあんなのお遊びだけどな」
えっ……?
確かに彼、演技をほめられたとは言っていたけれど、まさかこんなに役になりきってるなんて……。
どうやらこの王子、いろんな女の子を口説いてはポイする遊び人の役らしい。
これのどこが初恋のお話なんだろう。
その後もチャラい王子が何人もの姫たちを口説くシーンが続き……。
「大丈夫。本命はお前だけだから。愛してるよ」
「あの子は遊び。俺が本気で好きなのはお前だけだよ」
いろんな子に向かって歯の浮くようなセリフを吐く彼を目の前にして、ただの劇だと分かってるのに、なんだか複雑な気持ちになった。
もしかして彼方くん、私の前でもこんなふうに演技してただけだったのかな……なんて、そんなよからぬことを考えてしまう。
するとそこで、今度は場面は王子が仲のいい同い年の従弟と二人で部屋で語り合うシーンへと移り変わる。
アルト王子がマリアという隣国の超絶美人なお姫様とデートした自慢話を従弟に話し、それを聞いた彼が羨ましそうにしていたら、アルト王子が急にこんなことを言いだした。
「まぁ、ぶっちゃけあんなのお遊びだけどな」
えっ……?