そんなふうにあれこれ考えていたら、目に涙がにじんできそうになって、思わず机に突っ伏した。


ねぇ、辛いよ。どうしようもなく辛い。


こんな気持ちのまま、今日一日をどうやってやり過ごせばいいんだろう。


何もする気になれないよ……。


「おはよ、雪菜」


するとその時、頭の上から聞き慣れた声が降ってきて。心臓がドクンと思いきり飛び跳ねた。


どうしよう……。この声は、彼方くんだ。


ねぇ私、どんな顔をすればいいの?


顔を上げられないよ。


「雪菜、どうした?もしかして、元気ない?」


だけど、彼はそんなふうに優しく声をかけてくるので、無視するわけにもいかなくて。


そのまま私はおそるおそる顔を上げた。


だけど、彼方くんの目が見れない、目を合わせることができない。


「そ、そんなことないよ。おはよう」


少しそっけなく返すと、彼方くんはホッとしたように言う。


「そっか、ならよかった。落ち込んでるのかと思ってビックリした。もし何か悩んでることとかあったら言えよ。俺でよかったらいつでも話聞くし」