そのまま二人でクレープやたこ焼きを一緒に食べながら、いろんな話をした。なんだか時間が過ぎるのがあっという間で。


男の子とこんなふうにたくさん話をしたのは久しぶりだった。


感情を表に出すのが苦手な私だけど、彼方くんの前では無理をせず、素でいられるような気がする。


「そういえば、ずっと気になってたんだけど……」


途中、彼方くんが少し言いづらそうに切り出す。


「雪菜、前俺が告った時にさ、『男が信じられない』って言ってじゃん。あれって何か理由があるの?」


「えっ……」


突然思いがけないことを聞かれ、一瞬戸惑った。


「あ、話したくなかったら、別に言わなくてもいいよ」


彼方くんにそう言われて、何をどう話そうか考え込む私。


「……う、うん。実は、過去にちょっと、色々あって……」


「色々?」


「辛い失恋をしたっていうか……」


「えっ」


だけど、気が付いたらなぜか、自分から打ち明けてしまっていた。


私ったら、彼方くん相手に何を話してるんだろう。