【完】キミさえいれば、なにもいらない。

「えーっ!じゃあ、デートの約束したの!?」


翌日のお昼休み。学食から教室に戻る途中で、璃子に彼方くんとの夏祭りの約束の件を話した私。


そしたら案の定、彼女は目を丸くして驚いていた。


「いや、まだ、本当に行くって約束したわけじゃないよ。100位以内に入れたらいいよって言っただけで。しかも前回の順位聞いたら100位よりだいぶ下だったから、そんなに簡単に入れるかどうかは……」


「えー、でも、わかんないよー?雪菜とのデートのためなら本気で頑張っちゃうかもしれないじゃん」


「うーん」


「それに、無謀な順位だったとはいえ、雪菜もOKしたってことは、彼方くんと一緒にお祭りに行ってもいいって思ったってことでしょ?」