俺の顔をじっと見て、何やら困ったような顔をしてる。


なんだろう。


「ん?どうした?」


「ねぇ、一ノ瀬くん……。さっき、お昼にケチャップついたもの食べなかった?」


「えっ」


ケチャップ?


言われて思い返す。


「あぁ、うん。食べたよ。学食でオムライス食べた」


「やっぱり……」


「なんでわかったの?」


俺が尋ねると、気まずそうな顔でつぶやく彼女。


「……だって、口にケチャップ付いてる」


「えぇっ!」


思いがけないことを言われてギョッとして、一気に顔が熱くなった。


マジかよ。ケチャップついてるとか、超ダセーんだけど。


しかも、雪菜の前で……。


「ウソッ。どこ?」


「ここ」