海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。



「海くん、おはよっ」


わたしはいつも通りあいさつをする。


「おはよ、折山さん」


そして海くんもまたいつも通り返してくれる。


海くんとはあれからいつも通り仲良くしてる。


海くんに勉強を教えてもらったあの日の夜に“考えたこと”。


“そんなこと”、あるわけないけど...


わたしはあの日から、確実に海くんのことを気にしてる。


あそこまで何度も優しくされたら、意識してしまうに決まってる...。


態度は変えてないつもりだけど...。


海くんはわたしのこと、どう思ってるんだろうーー。