「榊原尚」 一人一人の名前が呼ばれるとき、最後のクラスだったヤツの名がようやく呼ばれた。 そのときの折山さんの様子はどうしても見たくなくて、俺は目をつぶっていた。 そうだそうだ。 この真っ暗な感じだ。 折山さんを消すんだ。 この気持ち全部......真っ暗にしてしまわなければ。 折山さんが先輩と幸せになれば、俺も幸せだ。 だから折山さん。 どうか幸せになって。