世界一きらいな彼


お腹は減ってるけどね、ここに居座るの申し訳ないよ…

「亮くん!私本当に帰るよ!亮くんだって仕事で疲れてるのに…」

「えー、せっかくめいのために作ったのに食べてくれないの??」

そう悲しそうな目で見つめてくる。
そんな顔されたら断れないよ。

「じゃぁ…食べてから帰る。」

「ん。早く食べよ」

そう言って準備してくれたのは、リゾット。お店のやつかと思うくらいおしゃれな仕上がり。

亮くんと向かい合って座る。

「…いただきます」

真っ正面からすごい視線を感じながら一口くちに入れたら、食べたことのないような美味しさが広がる。

「…ふふふ。こんなにおいしいものはじめて」

自然と笑みがこぼれてしまう。