-亮サイド-
かなり炎症が強いみたいで、絞っても絞っても膿が湧いてくる。
めいのためにも早く終わらせてやりたいという気持ちもあって、膿を縛る手の力は強まっていく。
それと比例するようにめいの叫び声も大きくなっていく。
5分くらい格闘したところで、やっと膿も出てこなくなった。
「よし、終わったよ。よく頑張ったね。えらかったよ。」
終わった瞬間、急いで開口器と抑制帯を外してやり、泣きじゃくるめいを褒めてあげる。
けどもめいは俺に背を向けるように横になって、ハンカチで顔を覆って泣き続けた。
そりゃそうだよな。
頑張ったって言ったって、めいからしたら俺に無理矢理治療をされて逃げたくても逃げることもできなかったわけだから。
ただ背中をさすってやるかしかできなかった。

