-亮サイド-
めいの歯茎は炎症を起こして膿が溜まったようでぽっこりと腫れている。
これは排膿処置するしかないな。
けどこんな痛い処置、めいが大人しく受けるはずがない。
可哀想だけど、拘束して処置だな。
本当は処置内容だって患者には詳しく言うべきだけど、めいにはそれは逆効果だと思う。
事前に説明すればするほど不安を大きくするだけだから、さっさと処置しちゃおう。
そう決めて、不安を口にするめいに申し訳ないと思いながらも抑制して開口器もはめて、抵抗できない状態にして処置開始。
歯茎にサクッとメスを入れて、そこから膿を絞り出す。
処置自体は簡単だけども炎症してただでさえ痛む歯茎を、膿を絞り出すために力を入れてしごく処置が患者にとっては地獄のような時間のはず。
処置をしながらも、めいが必死にやめてと言わんばかりに俺を見つめてるのが分かる。
けど、これはめいのため。そう思い、早く終わらせるためにも心を鬼にして、膿を絞り出す手の力をぎゅーっと強める。
「やぁーーーー!!!泣」
同時にめいの叫び声と体に入る力が強くなるのが分かる。

