世界一きらいな彼


「じゃぁ、嫌なことは早く終わらせよう。お口の中見せて」

そう言いながら急に歯医者さんの顔になる亮くん。

椅子が倒れて、明かりに照らされる。

もうここまで来たら腹をくくるしかない。そう思いながらぎゅっと目を瞑って大きく口を開ける。

「おぉ、いつもそれくらい大きなお口あけてくれたらいいんだけどね。」

そう笑いながら、口の中に手が入ってくる。

「あぁ、これね。だいぶん腫れてるね…ん、一回お口閉じていいよ」

「…なんとかなる??」

「ふふふ。そんな心配しなくて大丈夫だよ。俺に治せないものはないんだから任せておきなさい。」

笑顔でそんなことを言ってくれるからちょっぴり安心する。

「ちょっと待っててね」

そう言って亮くんは一旦どこかへ行った。