緊張しすぎてドキドキしてる…。

数分後、足音が近づいてきて顔を上げる。

そして、2年ぶりくらいに見る亮くんが出てきた。

亮くんを見た瞬間、安心感なのか恐怖心なのか分からないけど、一気に涙が溢れてくる。

亮くんは私を見た瞬間驚いたような顔を見せたけど、すぐに不機嫌そうな顔になった。

「ずっと検診にも来なかった子がいきなり何の用?もう診察終わりの時間だけど。」

そう冷たい声が響く。

「うぅ…グズンっ。りょっ…くんっ!歯が痛くて…助けてっ!!!泣」

泣きじゃくりながら訴える。

「まったく…。中においで」

呆れたようにそう言って中に消えて行った亮くん。